鍼灸とは問題がある経絡やツボを探して、
鍼やお灸で皮膚や筋肉、筋膜などに刺激を与えて病気の治癒をめざす治療法です。
人間が本来もっている自然治癒力や自己免疫力を覚醒させて病気の予防も行います。
鍼灸のメカニズム
鍼や灸で身体を刺激
↓
皮膚などの組織に超微小の傷をつけたり,熱を与えたり、圧を与えたりして神経系を刺激する。
↓
傷を修復するために細胞が活性化。
血流や水分、気の流れの改善。白血球数の変化など
↓
自然治癒力・自己免疫力が高まる
体調が悪くて病院にいって検査しても異常がないことがあります。
それは病気が発症する一歩前の状態で未病といいます。
東洋医学ではこの未病を重要視します。
病気になるメカニズム
1 身体的、精神的ストレス
↓(無視、放置)
2 感情(イライラ、怒り、寂しさ、不安、恐れなど)に変化がでる
↓(無視、放置)
3 呼吸が浅くなったり、ホルモンバランスが崩れたり、血流が悪くなったり、冷えがおきたりする
↓(無視、放置)
4 発熱や痛み、腫れ、発疹などが目、鼻、口、耳、腰、膝、内臓など身体のいろんな部位にでる
↓(無視、放置)
5 自己免疫疾患、代謝疾患、神経系疾患、変性疾患、慢性炎などがおこる
↓(無視、放置)
6 腫瘍
すべてがこのパターンでおきるわけではありません。
ただこのパターンから病気になる人は多いと思います。
上の3や3と4の間の時に病院にいっても検査には何もでないことが多いので
病気ではないと言われます。
でも身体はバランスを崩してきているのでそこで放置していると
4に移行しだんだん病気になっていきます。
せっかくのカラダからのメッセージは無視するのではなく、
早い段階で気づいてあげてそこで身体と心をケアしてあげると矢印は逆方向を向いて回復にむかっていきます。
世界中で西洋医学と東洋医学を組み合わせた統合医療が注目されています。
NIH米国国立衛生研究所は鍼灸が各種の病気に対して有効であると発表しており、
WHO世界保健機構では49疾患を鍼灸治療の適応疾患としています。
アメリカ、ドイツ、イタリア、イギリス、
ニュージランド、オーストラリア、ブラジルなど鍼灸を行っている国は世界中にあり、
日本人が思っている以上に鍼灸は世界中で支持され、
広がりをみせており、健康保険制度に積極的に取り入れる国も増えているようです。
ドイツでは10人に1人は鍼を治療をとりいれているようです。
鍼灸は痛みやしびれ、冷え、だるさ、むくみなど薬では改善しにくい症状や
薬を投与できない状況の患者さんやスポーツ選手などに対しても有効です。
西洋医学と併用して受けることによって相乗効果も生まれます。
また薬のように副作用がないのも自然療法を好む方に指示されています。
有名人やトップアスリートのように
カラダに対してすごく気を使って生活している方たちは、
鍼灸を受ける人の割合が一般人よりも多いと言われています。
ルシアでは基本刺さない鍼で施術しますが、
症状が刺す鍼の方が向いており、
なおかつ希望される場合は特殊な円皮鍼という極小の鍼で、
皮膚に刺すだけの筋肉まで届かない、刺されたかどうかきづかないほどの極小鍼を使います。
円の真ん中に鍼がありますが、写真では鍼先がみにくいくらい小さいと思います。
こんな小さな鍼でも使い方次第で効果は劇的です。
この鍼のいいところは
『鍼特有の痛みがない』
『連続して刺すことも貼りっぱなしにもできる(貼りっぱなしにする場合はつけている間、刺激を与え続けれる)』
『鍼を刺したまま特別な刺激を加えることもできる』
など普通の鍼ではできないことができるのが素晴らしい点です。
円皮鍼をつけたままで一定の圧をかけていくと組織がとけるように緩むのが感じられます。
円皮鍼のような刺入の時に痛みを伴わない治療であっても
皮膚のポリモーダル受容器が反応し、
軸索反射が起こり血管の拡張を促します。
また皮膚の浅い部分への刺入は副交感神経の興奮を生じさせ、
交感神経が関与する痛みの悪循環を改善することが示唆されています。
円皮鍼は当然すべて滅菌済の使い捨ての鍼を使用しています。
安全に安心して受けて頂くために
手洗い、消毒など感染については特に徹底して施術しています。
温灸器(電気を使った温熱器)により、圧をかけながらゆっくりと組織に熱を与えることにより、fascia(筋膜)に変化を与えたり、経絡の流れを改善します。
温灸により血管が拡張し血流が改善、筋緊張がとれて筋の柔軟性が改善し、筋膜間のすべりもスムーズになります。痛みの改善や凝り、身体の冷え改善にも有効です。
また加熱しながらストレッチしたり、動くことにより組織の伸長もスムーズに行えます。
ぽかぽかと温泉に入ったあとのように温まる気持ちのいい療法です。
筋肉や筋膜だけでなく、内臓の血流をよくしたり、自律神経のバランスも整えます。
温灸には手技療法や鍼にはない生理作用があります。
高温の熱刺激を皮膚に加えると高温に反応するセンサー(TRPV1温度受容体)と侵害受容器などに反応するセンサーが刺激され痛みを抑制する反応を起こしたり、副腎皮質ホルモンが放出されやすくなったりします。副腎皮質ホルモンは身体の様々な部分の炎症や痛みを抑えます。また白血球数増加や好酸球減少作用もあり、細菌感染症やアレルギーにも効果が期待されます。
それほど熱くない温かい刺激は、温かい温度に反応するセンサー(TRPV3温度受容体やTRPV4温度受容体)を刺激し、局所の血流を改善したり、発痛物質を減らして痛みを改善します。
温灸器による刺激は温灸器を皮膚に当てる時間によって、強い熱も温かい熱も両方を選んで加えることは可能です。
また、身体に熱を加えるとヒートショックプロテイン(HSP)というストレスたんぱくが作られます。ストレスたんぱくは熱や化学物質などによるストレスによって発現し、細胞を修復します。温灸は体温を上げてHSPを働かせることで身体の修復をします。
温灸器はネットから購入もできますのでセルフケアとしてもおススメです。